SETIの方法(コッコーニとモリソン)


初めて星間通信の可能性を科学的に議論したのは、コッコーニとモリソンである(Nature, 184, 844-846,1959)。ここでは、その詳しい説明はしない。興味ある方は、上の論文を読んでいただきたい。

“Searching for Interstellar Communications (星間通信の探索), コッコーニとモリソン” の日本語訳 (BY 谷川清隆)

 (PDF形式、50KB)

 

たとえ話

<彼らの主張>

<電波が星間通信に最も適している>

ここで問題 = どの周波数?

ここでまた<仮定>

<結論>

ETIは、ある科学的に特徴ある周波数で信号を発信しているはずである。

<彼らの主張>

宇宙で一番多い元素である水素のライン周波数(1.4GHz)でETIは発信しているはずだ。

 

Ozma Project (オズマ計画)

 
先に述べたコッコーニとモリソンの水素のライン周波数(1.4GHz)でETIは通信を試みているのではないかという提案の翌年1960年にDrakeは、米国国立電波天文台(NRAO)グリーンバンクの電波望遠鏡を使って、初めてのSETIを行った。彼は、コッコーニとは独立してこの計画を進めていた。この探索の名は、ライマン・ボームの”オズの魔法使い”からとって、オズマ計画と名づけられた。

オズマ計画では、1.4GHzの周波数で、太陽系に近くスペクトルの似ている鯨座のτ星とエリダネス座のε星が探索された。たった2つの恒星を標的に行っただけのデモンストレーションに近いものであるが、これが人類が始めて本格的に行ったSETIという意味では、非常に大きな意味をもつ計画であった。残念ながらというか、もちろんこの計画で、ETIが発見されることはなかった。

SETIの現状と困難



今までのSETIの結論だけ言うのであれば、<地球外知的生命体いまだ発見されず>ということになる。

現在までオズマ計画以来50以上の観測がなされた。その多くは"Water Hole (<H>1.4GHz−<OH>1.6GHz)"と呼ばれる周波数帯で徹底的に行われている。その理由は、HやOHが特徴的な周波数であることとこの周波数帯の観測ノイズが非常に小さいことである。しかし、40年にわたる探査でも、結局確実な信号は何一つとして受信することは出来なかった。ここで疑問が起こる。

果たしてH(またはWaterHole)の周波数で探査するのは本当に正しいのだろうか?

ここで、SETIは二つの方法に分かれる。

しかしここにSETIの困難性がある。もし、周波数をHに固定することが出来ないのであれば一体難何通りの組み合わせが存在するのだろうか?

全体で10の20乗とうりの組み合わせがある。


つまりどちらの方法からアプローチするにしてもSETIが成功するのにかかる時間は多大なもになるであろう。


ちょっと難しいSETIの話

まず語句から(正確な解説ではないですけど出来るだけわかりやすく)

帯域・・・電波がどれくらいの周波数に広がっているか表す量。狭いものを狭帯域の電波といい、広いものを広帯域の電波という。

周波数分解能・・・観測したデータを解析するときどれくらいの周波数の違いまで調べるかを表す量。例えば、周波数分解能1Hzというときは、4Hzと5Hzを分離することが出来る。

どうやって宇宙人の信号であるとわかるのか?

SETIの観測において重要なのは、感度を上げ弱い信号でも検出できるようにするのもさることながら、検出された信号が本当に宇宙人のものであると証明することにある。なぜなら、電波望遠鏡で検出されるうる電波は、自然現象による電波(当たり前ですけどね)、熱雑音、地球起源の人口電波(地上+人工衛星)、そして宇宙人の信号である。これらを分離しなければいけないのである。では、いかにして分離するか?

*前提*
まず、宇宙人の信号は、非常に狭い幅(狭帯域)の電波であると考えられている。なぜなら、狭帯域の電波の方が容易に放射することができ、経済効率を考えても狭大域でも放射の方が有利であるからである。星間散乱の限界を考えても1Hz以下の信号を発信していると考えられている。

1.自然現象による電波との分離
自然現象による電波は、その帯域が非常に広く最も狭いものでも数KHz程度である。よって、周波数分解能を上げることによって容易に分離できる。

2.地球文明起源の電波による電波干渉
この分離は非常に難しい。なぜなら、人口電波も非常に狭帯域の信号であるからである。そこで、2つの電波望遠鏡を使うことによって分離する。詳しい方法については述べないが、2つの望遠鏡のデータを比較することによって分離可能である。例えば、片方の望遠鏡では信号が検出されているのにもう一方では検出されていないときは、その信号は地上起源の人口電波である。人工衛星などもデータ比較によって分離可能である。また、分離は地球自転による信号の周波数変化を観測することによっても行われる。

3.ノイズ
これも簡単に言うと平均と比べて十分に大きいものを意味ある信号であるとしている。例えば、プロジェクトフェニックスでは15倍以上のものを採用している。

つまり、周波数分解能を高くする必要がある。また同時にバンド幅を広げた方が多くの領域を観測できるので有利なる。つまり、周波数分解能はできるだけ上げ(小さく)、バンド幅は広げたいのである。そのためには、下の式からもわかるように出来るだけチャンネル数を増やしたいのである。これをリアルタイムでするには、FFTを出来るだけ速い演算速度で行う必要がある。


バンド幅=チャンネル数×周波数分解能



地球からのご挨拶


ここまでは、地球外知的生命体の信号を受信する方法を述べてきました。ここでは、逆に地球から地球外知的生命体に信号を送ることについて書きます。


地球から地球外生命体に信号を送ったことは2度しかありません。


1.1974年にプエルトリコのアレシボの305m電波望遠鏡を使って、2万4000光年離れた球状星団M13に向けて信号を発信した。下の画像を1679個の0,1のビット信号として送りました。



一番上から、十進法、人の体を作る基本元素の原子番号、DNAの情報、人の身長と形、地球の人口、太陽系、アレシボ電波望遠鏡を表しています。

2.1984年にアメリカのスタンフォードの46mアンテナを使って、16光年離れた七夕の彦星であるアルタイルに13枚のディジタル画像が送られた。

つまり、1の場合は2万4000年、2の場合は16年かかります。返事が届くには、最低でもその倍の年数がかかります。

ただ、球状星団は、誕生が非常に古く生命に必要な重元素が少なく生命がいる可能性が少ないです。アルタイルは、逆に若すぎて生命がこれまた生命が誕生している可能性は少ないです。つまりこれは真剣に送ったというよりは、デモンストレーションという感じです。

これには理由があります。例えば、アレシボから信号を送ったときも大きな反対にあいました。ある人々は、私達の存在や居場所を銀河内で明らかにすることを危険であると考えたのです。簡単に言うと、ETIが地球を征服に来るということである。ある人はこの状況をたとえてこう言いました。


ジャングルの中では静かにしているのがいい。”


もちろんこれに対する反対意見もあります。ドレイク博士はこう言ってます。

”私たちの素性が明かされているという心配は遅すぎる。テレビの放送、軍用レーダーや人工衛星の交信なで、すでに行われてしまったし、毎日繰り返されているのだから。”

果たして宇宙人いいやつなのか?凶暴なのか?友好的なのか?映画で見るとほとんどは凶暴な気がする。インディペンデンスデェイとか。。微妙な問題です。私は楽天的な意見だったカールセイガンの意見がすきです。


”私たち自身はいま、低いモラルの下では優れた科学はあり得ない事を経験しつつある。この仕組みは、安定的で自己崩壊的である。” 


どっちにしても自分たちはETIが信号を発信していると仮定してSETIを行っているのに、自分たちだけは信号を発信しないというのはずいぶん都合のいい話ですよね。すべてのETIがそう考えていたら、永遠にコンタクトは取れない。僕は、いつか日本の電波望遠鏡から信号を発信できればと思っています。

この他にも1972年及び1973年の惑星探査機パイオニア10・11号には、太陽系の位置や人間の姿などが書かれた板が積み込まれています。また、同じく惑星探査機ボイジャーには、地球上の音や映像が書き込まれた純金製のレコード盤が乗せられています。バッハの曲が入っているそうです。








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